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中国、台湾離島沖で観光船強制調査 漁船転覆事故で異例の対応


 中国の海警局が19日、台湾の離島・金門島沖を航行していた台湾の観光船に対し、乗船検査を行った。台湾メディアが報じた。現場海域で中国当局による観光船の強制的な調査は異例。金門島周辺では14日に台湾公船の追跡を受けた中国漁船が転覆し2人が死亡した事故があり、海警局が周辺海域でパトロールを常態化させると表明していた。

 台湾の海巡署(海上保安庁に相当)などによると、19日午後4時50分ごろ、金門島西方を航行していた観光船(乗員・乗客34人)に対し、海警局公船が停船を求めた上で係員6人が乗船し、航行計画などについて約30分間検査した。観光船は解放された後、海巡署公船に付き添われて金門の港に戻った。

 金門島沖では14日、台湾が中国船は許可なく進入できないとしている「禁止海域」に入った中国漁船が、検査を求める海巡署公船の追跡から逃走し転覆。中国人船員4人が海に投げ出され、うち2人が死亡した。

 台湾側は対応に問題はなかったとしたが、中国政府で台湾政策を主管する国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は台湾が粗暴な取り締まりをしてきたことが原因だと批判。17日には台湾が設定する「禁止海域」は存在しないとの声明を出した。海警局の甘羽報道官は18日、金門と対岸の福建省アモイ周辺の海域でパトロールを行い、取り締まりを強化すると表明していた。

 台湾では「5月の頼清徳新総統就任に向けた中国の圧力」との見方が出ている。21日には救助された2人の中国人船員が中国側に戻る予定で、陳建仁行政院長(首相に相当)は「両岸(中台)は理性や相互協力を通じて金門周辺海域の安全を守るべきだ」と呼びかけた。【台北・林哲平】

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