中日本高速道路（NEXCO中日本）は19日から、静岡、愛知、三重の3県にある一部のサービスエリア（SA）やパーキングエリア（PA）で午後10時～翌午前5時の時間帯にコーヒーを無料提供する取り組みを期間限定で実施する。夜間に死亡事故が多発する中、眠気防止効果が高いカフェインを多く含むコーヒーで居眠り運転を防止しようと企画した。
同社管内の高速道路では2023年の死亡事故34件のうち、16件が午後10時～午前5時の間に発生した。事故防止のために参考にしたのがコーヒー文化が根付くイタリアの取り組みだ。
イタリアの高速道路管理会社「アウトストラーデ・ペル・イタリア」は09年ごろ、週末の夜間を対象に200万杯以上のコーヒーを無料提供した。取り組みの結果、道路の安全対策や他の事故防止啓発活動の効果と合わせて、1999年から09年にかけて走行距離1億キロあたりの死者数を72％減らすことができ、一般道よりも減少幅が大きかったという。
今回、NEXCO中日本で対象となるのは、東名高速道路＝牧之原SA、浜名湖SA、豊田上郷SA▽新東名高速道路＝岡崎SA▽新名神高速道路＝鈴鹿PA▽東名阪自動車道＝御在所SA。
同社が提供する「わくわくハイウェイ」アプリで無料クーポンを取得し、対象のSAやPA内にあるコンビニエンスストアでコーヒー1杯と引き換えることができる。カフェインの効果を高めるため、約15分の仮眠を取ることも推奨する。
実施期間は3月20日午前5時までだが、各SA・PAで予定数量に達し次第終了する。【妹尾直道】
大谷翔平・野球ニュース