成田空港と首都圏を結ぶJR東日本の有料特急「成田エクスプレス」の全ての車体デザインから、おなじみの飛行機のマークと「N’EX（Narita Expressの略称）」の文字が消えることになった。3月16日のダイヤ改正で、成田エクスプレス専用だった車両「E259系」が東京と銚子などを結ぶ特急「しおさい」にも投入され、JR東日本は「乗り間違いを防ぐため」としている。
成田エクスプレスは1991年3月に初代の253系の運行を開始し、2009年10月から2代目の現在のE259系が走る。22編成ある車両のデザインを23年5月に変更し、先頭車両前面の飛行機のマークと「N’EX」の文字を側面に移し、基調も白からシルバーにした。今回、再びデザインを変更。23年12月下旬から、飛行機のマークと「N’EX」の文字を描いた側面のステッカーを順次撤去している。
東京駅発着で銚子や佐倉、成東駅と結ぶしおさいは255系とE257系で運行されてきた。ダイヤ改正後は平日14本、土日祝日は8本運行され、一部でE259系が走る。
成田エクスプレスは空港利用の旅客だけでなく通勤客やレジャー客の取り込みも図ろうと、22年から千葉駅に停車する列車を4倍にしていたが、今回のダイヤ改正でさらに増やす。運航する1日上下54本のうち、千葉駅に30本、佐倉駅と四街道駅に7本が停車する。利用区間に成田空港駅や空港第2ビル駅を含まない場合、特急料金やグリーン車料金を値下げする。JR東は「E259系は空港アクセス特急に限らない多様化した利用目的に合わせた都市間輸送特急として、これからも走り続ける。『成田エクスプレス』と『しおさい』ともに引き続きの利用をお願いします」と説明している。【中村宰和】
