子どもからの旧統一教会に関する相談は計37件 政府答弁書

　政府は16日、世界平和統一家庭連合（旧統一教会）に関連した悩みを抱える児童生徒がスクールカウンセラーや文部科学省の相談ダイヤルに相談した事例が24年1月末時点で計37件あったとの答弁書を閣議決定した。相談内容（複数回答）では「家庭環境」が24件で最多だった。

　立憲民主党の山井和則衆院議員の質問主意書に答えた。答弁書によると、スクールカウンセラーらによる学校での教育相談が24件、文科省の相談ダイヤルが13件だった。中学校での相談内容には「不登校」が5件あったほか、高校の相談では「心身の健康・保健」や「学業・進路」が複数あった。

　文科省は2022年11月、宗教に関する問題であることのみを理由に学校が児童生徒に対して消極的な対応をすることがないよう、旧統一教会に関する相談体制を充実するよう都道府県教育委員会などに通知していた。政府は答弁書で「さまざまな悩みを抱える児童生徒の相談について、一人一人に寄り添ったきめ細かな支援ができていると考えている」とした。【池田直】