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火山灰敷いた坂道上れる? 富士山噴火想定、出動車両が走行体験


 富士山の噴火時に出動する各機関の業務車両の走行性能を体験してもらおうと、国土交通省中部地方整備局の富士砂防事務所が14日、静岡県富士宮市の富士山麓(さんろく)に火山灰を敷いて作った専用の坂道で走行体験演習を実施した。ノーマルタイプの車両では上れずに引き返す場面もあり、参加者は非常時を想像して身を引き締めていた。

 演習には近隣自治体や警察、消防など14機関から車両34台、約100人が参加した。会場には勾配12%、長さ30メートルの坂道が2本特設された。1本には富士山の宝永大噴火(1707年)で降った比較的粗い粒の火山灰、もう1本には鹿児島県の桜島で採取した細かい粒の火山灰が、それぞれ10センチの厚さで敷かれた。

 参加車両は、セダンタイプのFF車や軽乗用車もあれば、オフロード対応の四輪駆動車もあり、大小さまざま。坂道の途中で上れなくなる車両や、エンジンをうならせてタイヤを空転させながら何とか上りきる車両もあった。四輪駆動車はほぼ安定して上っていた。

 静岡地方気象台のFF車のワンボックスカーで参加した地域防災係の山下慧さんは「タイヤが空回りして、頑張っても上る気配がなかった。噴火時にもしこの車両で出動すれば、途中で立ち往生してしまうかもしれない。やはり走破性の高い四輪駆動車を使うべきだ」と感想を述べた。

 走行演習は22日にも行われ、より大型のダンプカーやクレーン車も参加する。富士砂防事務所は参加車両の走行映像を各機関と共有する。演習を指揮した土屋郁夫副所長は「火山灰が降った道を走る感覚を実体験してもらえたので、それぞれ持ち帰って非常時の対応を計画する参考にしてほしい」と話していた。【丹野恒一】

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