佐賀唯一の百貨店・佐賀玉屋 ホテル併設の新本館、26年開業へ

　経営不振により、京都市の不動産会社に事業継承した県内唯一の百貨店「佐賀玉屋」（佐賀市中の小路）は15日、新体制発足に伴う記者会見を行い、今後の事業計画を発表した。新本館は百貨店とホテルを兼ねた10階建ての複合ビルとし、2026年12月の開業を目指す。

　記者会見では浅井政則会長（71）、山越悠登社長（45）らが事業計画を説明した。新本館の複合ビルは1～4階を百貨店やイベント開催スペースなどとし、5～10階をホテルが入る計画。24年7月以降に本館機能を南館に移転した上で現本館の解体を開始し、25年6月に複合ビルを着工する。

　佐賀大学出身の山越社長は「佐賀玉屋は佐賀の人たちの思い出を脈々と紡いできた。さくらのノウハウを全てつぎ込み、活気ある佐賀玉屋を取り戻したい」と話した。

　佐賀玉屋は1933年開業。老朽化した本館の耐震化費用の捻出が厳しくなり支援企業を探していたところ、京都市の不動産会社「さくら」（浅井代表取締役）と事業継承で合意。2月1日から浅井氏が会長、「さくら」統括本部長の山越氏が社長に就いた。【五十嵐隆浩】