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飼い主いない犬猫、20カ国で3.6億匹 1年以内の飼育放棄15%


 1年以内にペットを手放したい飼い主は15%――。ペットフード事業などを展開するマース(米国)が、飼い主のいない犬猫をなくす活動の一環として、世界20カ国を対象に実施した調査で明らかになった。また、飼い主のいない犬猫が世界20カ国で約3億6200万匹に上るとする推測も明らかにし、ペットを飼う心構えや飼育方法などを見直す必要性を訴えている。

 調査は2022~23年、世界900カ所以上の情報源を通じて得たデータや、一般市民や専門家などへの調査を基にまとめた。

 犬猫の総数(犬5億4300万匹、猫4億9700万匹)のうち飼い主がいない割合の世界平均は35%で、日本は12%だった。最も少ないのがオーストラリアの3%で、英国やフランスも5%と少ない。多いのはインドネシアの76%やインドの69%だった。

 日本を対象にした調査では、国内で飼い主のいない犬猫は計228万匹。犬が約5万2500匹の一方、猫が222万匹と大多数に上る。

 野良の犬猫を増やさない対策の一つに、無秩序な繁殖を減らせる「去勢・不妊手術の実施」が挙げられる。ただ、実際にペットに手術をしているかを尋ねると、日本国内の実施率の調査で犬が64%、猫も82%にとどまった。マースは「無責任に繁殖された犬猫は、結果的に飼い主のいないペットとなる可能性がある」との懸念を示している。

 「迷子」をきっかけに犬猫が野良になってしまうケースもある。「ペットが行方不明になったことがある」と答えた人は約2割で、このうち発見されず行方不明のままの犬猫は半数近くに上るという。

 いなくなったペットを見つける手立てとして有効なのが、飼い主の情報などを登録したマイクロチップの装着だ。22年以降、ペットショップなどで購入した犬猫には装着が義務化されているが、実際に装着しているのは犬4割、猫は2割未満と少なかった。

 装着の義務化以前から飼われたり、拾われたりした犬猫も多く、まだ浸透していないと考えられる。ペットと再会するためには「チップの装着と合わせ、飼い主情報を最新の状態に保つことも極めて重要だ」(マース)と助言している。

 野良になってしまう要因には、飼い主自らが飼育を放棄するケースもあるようだ。日本で「1年以内にペットを手放したい」と回答した人は犬で6%、猫で2%だった。その理由としては「もう世話をする体力がない」が約半数に上り、「引っ越すので連れて行けない」「思うように世話をする時間がない」「ペットを飼う費用が高すぎる」なども挙がった。

 飼えなくなったペットや野良犬猫を保護して譲渡する施設もある。しかし、ペットを飼いたい人に「保護施設からのペットの迎え入れを検討する」と答えたのは2割程度にとどまった。マースは「保護施設にいる犬猫を飼うことも選択肢に入れ、より多くのペットを迎えてほしい」と呼びかけている。【嶋田夕子】

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