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「魚介の風味がする藻」大量培養に成功 都内などラーメン店で提供


 ミドリムシを原料とする食品や燃料の開発で知られるベンチャー企業の「ユーグレナ」(東京)は新たな藻類の大量培養に成功し、2023年12月から商業生産を開始したと発表した。名前は「オーランチオキトリウム」で、豊富な栄養素を含み、「魚介の風味がする」ことが特徴だという。

 オーランチオキトリウムは、人間の必須栄養素の一つであるドコサヘキサエン酸(DHA)を高濃度で含んでいることが大きな特長。DHAは青魚に多く含まれていることが知られているが、同社によると、例えばサバの刺し身のDHA含有量は重量の2%程度だが、この藻は重量の最大20%程度含有しているという。

 そもそも、魚に含まれるDHA自体、もともとは海中にいるこうした藻類が生み出したものが食物連鎖で魚の体内に取り込まれたもの。そのため、DHAを多く含むオーランチオキトリウムは「魚介風味がする」という。この藻をスープに配合したラーメンは、すでに東京都内と名古屋市内のラーメン店で提供済み。2月4、5日には大阪市淀川区のラーメン店でも提供される予定だ。

 ユーグレナは今後、食品原料としての販売や受託培養・生産を行う。サプリメントへの配合や、人工のネギトロやウニなどの代替シーフードに栄養と魚介の風味を加えるなどの活用を視野に入れているという。同社生産技術研究所・堀内真展主任研究員は、魚の資源量が減っている中での「代替食品の一つになりうる」とする。高騰している養殖魚のエサとしての活用も模索しているという。【町野幸】

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