千葉県佐倉市王子台の京成臼井駅前に、薬局に併設したカフェ「misora cafe（ミソラカフェ）」がオープンした。単身高齢者に温かい食事を取ってもらおうと、薬剤師が在宅訪問の介護サービスをする際に、希望する高齢者におにぎりとみそ汁を届けるサービスも行っている。
県内を中心に調剤の「みそら薬局」を運営する「スクエアブルー」（流山市）が2023年12月に同駅前店の開業と同時にオープンした。同社は17年創業で、同市や佐倉市、東京都目黒区の4カ所で店舗を展開している。
カフェではコーヒーなど15種類近くのドリンク、チュロスのプレートやプリンなどのスイーツに加え、ランチに日替わりおにぎり2種、みそ汁、小鉢、飲み物のセット（税込み1000円）を提供している。
また、高齢者に届けるサービスは、倉次（くらなみ）敦之社長（45）によると、薬局を運営する中で、単身世帯の高齢者が食事に困っている様子に気付いたことから始まった。「薬と一緒に、栄養バランスが取れて、ぬくもりが感じられる食事が届けられないか」と考えたという。
倉次社長は佐倉市で生まれ育った。「駅前がさびれていき、夜になると暗くなってしまうのも気になっていた。カフェができることでにぎわいも作り出せれば」と話す。
さらに23年12月下旬からは市内のイタリアンレストラン「プレゼンテ スギ」とコラボをしたパフェなどのスイーツコースメニュー（予約制）を期間限定で提供。倉次社長は「予想以上に、薬局に来たお客さんが寄ってくれている。来店を楽しんでもらえる取り組みを続けていきたい」と話している。
定休日は日曜祝日。問い合わせは同店（043・488・4391）。【小林多美子】
