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「子育て最優先したいけど」 ダブルケアラー1000人の理想と現実


 育児を最優先に考えたいけど、現実は思い通りにいかない――。子育てと介護の負担が同時に重なる「ダブルケア」の経験者1000人を対象に実施されたソニー生命保険(東京)の実態調査から、大学生以下の子を持つダブルケアラーたちが理想と現実のはざまで苦悩するこんな実態が浮かんだ。

 2023年10月に実施された調査は、ダブルケアに直面もしくは過去に経験した30~59歳の男女1000人の生活状況や負担感などを調べた。

 調査の対象者に「ダブルケアのうち誰のケアを最優先したいか」と尋ねたところ、「子ども一人ひとり」が最も多く48%だった。

 「乳児~小学低学年で物理的に手がかかる子ども」と「思春期や受験期の子ども」がいずれも11%で続き、ダブルケアに直面した人たちが本来は子育てを優先したいと考えていることがうかがえた。

 一方、現実としては誰のケアが最優先になっているかを質問すると、「子ども一人ひとり」と回答した人が39%で最も多かったが、理想(48%)に比べて10ポイント近く低くなった。次に割合が高かったのは13%の「自身の母親」で、2番目に介護が想定される回答が入った。

 ダブルケアの難しさは、その担い手が、子育てと介護で異なるタイプの要求に対して同時に応えなければならないことだと言われる。複数の経験者によると、理想は子育ての優先だが、実際は親の介護などが優先されていることが多いという。

 調査はダブルケアで負担に感じる点も分析し、「精神的負担」と回答した人が最多の55%だったことも明らかになっている。ダブルケアラーたちは日々、さまざまな葛藤を抱えながら悩んでいるとみられる。

 そして、「ダブルケア当事者がつながる場を、地域でつくることは必要か否か」と質問すると、約7割の人が「必要だ」と回答。相談窓口も含めて身近な地域社会に支援を求めていることが調査結果から裏付けられた。

 ソニー生命保険の調査結果は同社ホームページ(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2023/nr_240125.html)で閲覧できる。【井手千夏、斉藤朋恵】

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