有権者は小6 小学校最後の給食を投票で 選管が“本気の選挙”

　福岡県那珂川市立安徳北小学校で22日、6年生が小学校生活最後の給食を投票で選ぶ「給食推し選挙」があった。低迷する若者の投票率を上げるため、選挙への関心を高めようと市選管が「模擬ではない本気（ガチ）の選挙」を企画し、実際に使われる記載台や投票箱、計数機などを体育館に持ち込んで実施した。

　「ぎゅうのハンバーグ」「ブタノしょうがやき」「トリノからあげ」の候補者3人が演説をして児童らに「私に1票を」と訴え、選挙公報も配布された。児童らは本番の選挙と同じ手順で1票を投じ、開票の結果、108票中78票を得た「トリノからあげ」に決まった。

　市選管の鎌田慎司書記は「皆の考えを市や県、国に届けるのが選挙なのに、投票しないと生かされない。18歳になったら必ず投票に行こう」と呼び掛けた。

　脇山咲幸さん（12）は「想像していたのとはいろいろ違う所もあった。代表してくれる人をちゃんと選ばないと自分の意見が尊重されないので、選挙には家族と一緒に行きます」と話した。【桑原省爾】