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「泥だらけの顔 拭いてあげたい」 3週間見つからぬ弟、捜す兄


 能登半島地震からまもなく3週間となる20日、大規模な土砂崩れが発生した石川県輪島市市ノ瀬町では、安否不明になっている垣地英次(かきち・ひでつぐ)さん(56)の捜索活動を会社員の兄弘明さん(58)=金沢市=が見守っていた。「時間はたってしまったが早く顔を見たい。泥だらけの顔を拭いてあげたい」

 垣地さんは瓦ぶき職人で、2007年の能登半島地震の際は同県珠洲(すず)市などで壊れた屋根を修理した。農業などもしつつ、23年秋に同居していた母を亡くした後は1人で暮らしていた。弘明さんは「英次は優しくて世話好き。この地区では若くて、何かあればすぐに手伝いに行くような性格」と語る。

一緒に箱根駅伝観戦 かなわず

 昨年末に弘明さんは「正月そっちに行くわい」と伝えた。垣地さんは2、3日に開催の第100回箱根駅伝で母校・帝京大を応援するのを楽しみにしており、兄弟で「(テレビで)一緒に見よう」と約束していた。

 1日の地震発生時、弘明さんはマイカーで輪島に向かっていた。道路が寸断され、車を置いて歩いた。他の人の車に乗せてもらい、3日になってたどり着いた弟の家は流れ込んだ土砂に埋もれていた。以来、現場近くの避難所で寝泊まりしながら捜索現場に通う。20日は県外の警察や消防が重機も使って作業した。「他にも見つかっていない人がいるのに、ありがたい」と声を絞り出した。【安西李姫、阿部絢美】

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