自民党宏池会（岸田派）でも政治資金パーティーを巡る多額の不記載が見つかったことについて、岸田派座長を務める林芳正官房長官は18日の記者会見で「事務的なミス」だったと計12回繰り返し、明確な説明を避け続けた。岸田派が同日行った政治資金収支報告書の修正に関しても、林氏は「宏池会から（詳細な）発表がある」と計9回繰り返したが、この日は岸田派からコメントが発表されたのみで、派閥幹部が記者会見を開くことはなかった。
午前と午後に計2回あった定例会見では岸田派の不記載に絡んだ質問が続出。不記載分の使い道やミスの具体的な内容などを繰り返し問われたが、林氏は「ミスの積み重ねによるものと承知している」などと繰り返した。
記載漏れを認識した時期については「昨日収支報告書の訂正をすると報告を受けて、それ以前の認識はなかった」と語るにとどめた。自身の責任については「重く受け止める必要があり、今後このようなことがないよう適切に対応することが重要だ」と述べるにとどめた。
岸田派会長だった岸田文雄首相は2023年12月に派閥を離脱。岸田派ナンバー2の座長の立場にある林氏が、現在は事実上のトップを務めている。【田辺佑介】
