starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

サウジアラビア「パレスチナ建設ならイスラエル承認」 交渉は難航か


 サウジアラビアのファイサル外相は16日、スイスで開催中の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、パレスチナ国家が建設されればイスラエルを国家として承認するとの考えを示した。昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まってから、サウジとイスラエルの国交正常化交渉は凍結されているが、停戦が実現すれば、パレスチナ国家建設を条件に交渉を再開する余地を残した形だ。ただ、ガザ地区では激しい戦闘が続いており、交渉再開の道のりは険しいとみられる。

 ファイサル氏は「(中東)地域の平和は、イスラエルを含んだものになることに同意している。だが、パレスチナ国家建設によるパレスチナ人の平和を通じてのみ実現する」と指摘し、パレスチナ国家建設は「ガザ情勢に照らせば、いっそう妥当なものだ」と語った。そのうえで「最初の一歩は停戦だ」と述べ、ガザ地区での即時停戦を求めた。

 イスラエルは2020年、アラブ首長国連邦(UAE)などアラブ4カ国と国交正常化を果たしており、ガザ地区の戦闘が始まるまでは、アラブの「盟主」を自任するサウジとも交渉を進めてきた。一方、サウジは以前から、パレスチナ国家建設をイスラエル承認の条件としてきた。ファイサル氏は改めてこの原則を強調しつつ、交渉再開を示唆することで、イスラエルに停戦をうながした格好だ。ただ、イスラエルはパレスチナ国家に否定的で、仮に交渉が再開しても難航が予想される。

 ガザ地区の停戦の見通しも立っていない。イスラエル軍は16日、南部ハンユニスで多数のハマス幹部の事務所を急襲したと発表した。潜伏していた戦闘員と戦闘になり、多数を殺害したとしている。ハマスと連携する過激派組織「イスラム聖戦」の本部も攻撃したという。

 イスラエルメディアによると、ガラント国防相は15日、大規模な戦闘について、ガザ地区北部に続き南部ハンユニスでも「間もなく終わる」と表明。イスラエル軍は15日、ガザ地区に投入している部隊の一部の撤収を始めた。だが、ガラント氏はハマスの壊滅には「長い時間がかかる」とも強調し、引き続き空爆や特殊作戦を続ける考えを示した。

 ガザの保健当局によると、これまでの戦闘による死者は16日時点で2万4285人に上っている。【カイロ金子淳】

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.