starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

人影消えた商店街 輪島の洋服店、並ぶ小中の制服「一人も来ない」


 石川県輪島市門前町の曹洞宗大本山・総持寺祖院の前に延びる商店街を13日、歩いた。倒壊した家や店を覆うブルーシートに雪が積もっている。被災地となった今、観光客がいないのは当然としても、地元の人の姿が見えない。ポツンと明かりがついていたのが「シモグチ洋服店」だ。

 下口真里さん(42)は自宅が壊れ、現在は店の2階で家族と暮らしている。「家に住めず、水が出ない、仕事もないとなると、残る理由があまりない。親戚を頼るとかして金沢に行く人が多いですね」。東京出身のママ友は中学生の娘を東京に転校させるという。「うちらはどこにも行けない。店があるし、輪島市役所で働いている長女が帰ってくる場所がなくなるから」

 地元の小中学校の制服を扱い、1月は新入生が採寸に訪れる時期だが「一人も来ない」。それでも自衛隊が避難所で風呂を開設すると、下着を買う避難者が現れるようになった。店の一角には市立門前中学校の制服がかけられているが、市内3中学校の再開が見通せないため、市は保護者の同意を得た生徒を集団避難させる準備を進めている。

 同県珠洲(すず)市の中心部、すし店やスナックが並ぶ飯田町商店街もほとんど人影がない。傷んだものの何とか建っている家で60代男性が暮らしていた。断水が続き、雪を溶かして使っている。「ただでさえ商店街は高齢化でさびれていた。これだけの被害が出て、再開する店なんてあるんだろうか」【水谷怜央那、佐藤緑平】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.