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三重・亀山にオオカラスウリ? 西日本暖地に生育、分布域変更か


 西日本の暖地に生育するつる性の多年草「オオカラスウリ」と思われるオレンジ色の果実を、日本自然保護協会自然観察指導員の麻生晴子さん(58)=三重県鈴鹿市=が、同県亀山市御幸町の鈴鹿川沿いで見つけた。麻生さんは「和歌山県や兵庫県の淡路島で確認されたことは知っているが、三重では見たことがなく、大きくてびっくり」と驚きを隠せない。【下村恵美】

 麻生さんが昨年12月に初めて見つけた果実は、楕円(だえん)形で直径約7・5センチ、長さ約8・5センチ、重さ約160グラム。同じような実を、亀山市関町会下など他にも市内4カ所で確認した。県内の里山でよく見かける同じつる性のカラスウリとは大きさが異なり、伊勢市の林道などで見たキカラスウリの黄色い実とも違った。「もしかしてオオカラスウリでは」と考え、県総合博物館(津市)に持ち込んだ。

 オオカラスウリは近畿、四国、九州、琉球列島の暖かい地域の山野に生える。和歌山県ではレッドデータブックの「絶滅危惧ⅠB類」に選定されている。これまで県内は分布域としては確認されていない。

 県総合博物館の森田奈菜学芸員は、「オオカラスウリが亀山に?」と疑いつつ、麻生さんから預かった果実と種子を調べたところ、オオカラスウリの特徴に近いことが判明した。ただ、オオカラスウリは花の外側のがくに特徴があることから、「亀山で冬を越せるかどうかも含め、花が咲く7~8月に改めて調査したい」と慎重に見極める。

 「三重自然誌の会」が2018年に発行した会誌「みえ生物誌 植物」には、鳥羽市答志町で03年にオオカラスウリを採集したという記録があった。

 森田学芸員は「答志島で今もオオカラスウリが見られるのかは分からないし、亀山市以外でも分布していないか情報を集める必要がある」と話す。仮にオオカラスウリと判明すれば、「標本を作って三重も分布域と示したい」と話した。

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