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「佐渡島の金山」も… 能登半島地震で新潟県内文化財47件被害


 1日夕に発生した能登半島地震で、新潟県内の文化財にも被害が広がっている。県は12日までに47件の被害を確認。そのうち国重要文化財の「旧笹川家住宅」(新潟市南区)は外壁の落下やひびなど多数の損傷が確認され、臨時休館が続いている。【内田帆ノ佳、中津川甫】

旧笹川家住宅 損傷多数で臨時休館

 旧笹川家住宅は江戸時代に大庄屋を代々務めた名家の住宅で、1954年に国から重要文化財の指定を受けた。今年は4日から開館予定だったが、地震の影響で臨時休館した。母屋の壁に亀裂が入り、庭園にある一部の灯籠(とうろう)が倒壊するなど数十カ所にわたり被害に遭った。敷地内の「三戸前口土蔵」は白壁が半分ほどはがれ落ち、土壁がむき出しになった。

 被災家屋の倒壊リスクを調べる「応急危険度判定」が9日に行われ、母屋や土蔵を中心に「要注意」判定が口頭で伝えられたという。今後は毀損(きそん)届を作成し、文化庁の指示を受けながら修繕を進める。同市南区地域総務課によると、修繕は母屋の壁の亀裂などを理由に中越沖地震(2007年)後に補修したのが最後の記録という。一般公開のめどは立っていないが、同課の担当者は「安全が確保できたエリアから随時公開していく」とした。

「佐渡島の金山」落石、石積み崩落

 佐渡市では、1日の地震で震度5強の揺れを観測。今夏の世界文化遺産登録を目指す「佐渡島の金山」で落石や石積みの崩れが確認された。同市によると、史跡佐渡奉行所跡で壁の一部がはがれ、ひびが入るなど損傷した。また観光施設「史跡 佐渡金山」の駐車場では、直径約30~50センチの石がフェンスを突き破り複数の落石があったほか、「佐渡西三川の砂金山由来の農山村景観」では市道脇の石積みが一部崩れた。同市は「専門家の指導を仰ぎながら対応を検討する」とし、「世界遺産登録に影響はない」との見方を示した。

 また県は12日、国の重要文化財「旧佐渡鉱山採鉱施設」の「大立竪坑捲揚機室(おおだてたてこうまきあげきしつ)」(佐渡市)で、天井などからコンクリートが落下する被害が新たに確認されたと発表した。

 県によると、文化財の被害状況(12日時点)は、国指定等文化財17件、国登録文化財27件、県指定等文化財3件。旧斎藤氏別邸庭園(新潟市中央区)▽北方文化博物館(同市江南区)▽旧長谷川家住宅(長岡市)▽春日山城跡(上越市)――など13市町から被害の報告があった。現時点で文化財の価値が損なわれるような被害は確認されていないという。

 文化庁は被害が確認された文化財の現地調査を順次行う方針を示している。

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