任期満了に伴う京都市長選（21日告示、2月4日投開票）を巡り、日本維新の会は、立候補を予定している元同市議の新人、村山祥栄氏（45）への推薦を取り消す方針を決めた。村山氏の資金管理団体が政治資金パーティー券を販売したが、実際には開催していなかった疑いが浮上し、維新側が問題視したという。
維新の吉村洋文・共同代表（大阪府知事）は12日、記者団に「コンプライアンスの点で許容できないと判断した。市長選への対応をどうするかは内部で詰めている」と述べた。国民民主党京都府連と、前原誠司元外相らが設立した新党「教育無償化を実現する会」も推薦を取り消す。
村山氏は12日、毎日新聞の取材に応じ、計画したが客が集まらず開催できなかったパーティーが複数あったと認めた。購入者には全額返金して違法性はないと説明し、「一点の曇りもないが、疑惑を持たれたことは反省しなければいけない」と述べた。市長選には立候補するという。
村山氏は2010年に地域政党・京都党を設立し、現在は党政策顧問を務めている。23年11月に市長選への出馬を表明し、維新の馬場伸幸代表や前原氏らと並んで記者会見していた。
現職の門川大作市長（73）は今期限りで退任。市長選には、元京都府議の二之湯真士氏（44）、弁護士の福山和人氏（62）、元民主党参院議員の松井孝治氏（63）らが、いずれも無所属で出馬を表明している。【千葉紀和、千金良航太郎、藤河匠】
