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土足や雑魚寝、トイレ清掃もできず… 派遣医師らが見た避難所


 石川県能登地方を震源とする地震を受け、同県輪島市内に派遣された大阪赤十字病院(大阪市天王寺区)の緊急医療チームの医師や看護師ら6人が8日午後、任務を終えて帰還した。戻った医師らは病院の災害医療担当者に現地での活動を報告し、その後、報道陣の取材に応じた。

 チームは4日に石川県に入り、5~7日、輪島市の避難所3カ所を回り、診療や環境整備にあたった。

 呼吸器外科医師の山崎順久(のぶひさ)さん(45)は計44人を診察した。約70人の被災者が集まる公民館の避難所は、10人が感染性腸炎で発熱や下痢症状が出ていたため、症状などに応じて治療の優先順位を決める「トリアージ」を実施、重症と判断した高齢女性を病院に救急搬送した。上気道症状による発熱者数人がいる避難所もあった。

 ある避難所は土足や雑魚寝で過ごす上、断水により手洗いやトイレ清掃ができていなかったとし、「衛生状態が悪かった。健康被害が出てもおかしくない状況だ」と指摘した。薬を持たずに避難してきた高齢者も多く、また発熱した要介護者に対応する人員や場所が足りないなどの事例もあったという。

 山崎さんは「情報が収集できず、医療が入れていない地域もまだまだある。想像以上にひどかった。(避難所は)感染症のリスクが高く、これからさらに医療の需要が高まるはずだ」と話した。

 同病院第2陣の緊急医療チーム計10人は7日~11日、現地で活動する。【井手千夏】

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