石川県能登地方で発生した地震で、輪島市では震度6強を観測した。初詣で自宅近くの寺院を訪れていた際に被災した高校生の男子生徒(17)は「揺れで体の軸が曲がったような感覚になって、地面にへばりついた」と話した。
寺院には当時、約50人の参拝客がおり、建物の一部が倒壊し、けがをした人もいたという。無事だった生徒は、一緒に参拝していた兄とともに、揺れが収まるまで1時間ほど、その場で待機。自宅までの道のりが土砂崩れやひび割れなどで寸断されていたことから、避難所となっていた公民館に身を寄せた。
80人ほどが避難している公民館では、電気が使えるものの、水の使用は制限されているという。生徒は母と連絡が取れていないといい、「無事だったらいいのだが……」と身を案じていた。【隈元悠太】