「アホの坂田」として愛されたお笑い芸人、坂田利夫(さかた・としお、本名・地神利夫=じがみ・としお)さんが29日、老衰のため死去した。82歳。葬儀は近親者で営む。
1941年、大阪府生まれ。高校卒業後、製造業やガス会社の下請けなど職を転々とし、64年、吉本新喜劇入り。「あ~りがとさ~ん」などのギャグが生まれた。67年、故前田五郎さんと漫才コンビ「コメディ№1」を結成すると、前田さんの「お前はアホか」というツッコミに坂田さんが「そうや、アホや」と答える掛け合いで人気を集めた。72年、コンビで発売したレコード「アホの坂田」(キダ・タローさん作曲)が大ヒット。「アホ」という坂田さんのキャラクターを決定づけた。同年、第1回上方お笑い大賞の金賞、79年には第14回上方漫才大賞の大賞に輝いた。
2000年代には映画にも出演。09年のコンビ解散後も新喜劇の舞台に立っていた。