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イスラエル軍、ガザ中部で本格的な地上戦開始 数万人が避難


 イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ガザ地区中部のブレイジ難民キャンプ近郊に戦車を投入し、本格的な地上戦を開始した。南部ハンユニスでも地上部隊が侵攻しており、中部と南部の2方面でイスラム組織ハマスと激しい戦闘を展開している模様だ。ブレイジ近郊の市民ら数万人は、中部の別の都市や南部への避難を急ぐが、避難先を探すのは困難とみられる。

 ロイター通信などによると、28日朝からブレイジ東部にイスラエル軍の戦車が侵入。ハマスは対戦車砲で迎撃する動画をネット交流サービス(SNS)に投稿した。ブレイジ難民キャンプの人口は約4万6000人で、多くの住民がロバの引くカートや徒歩で中部デルバラーや南部ラファに向かった模様だ。だが、どの都市もすでに避難民であふれており、住宅や食料の不足など人道危機がさらに悪化する可能性が高い。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は28日、X(ツイッター)で「人道的停戦こそが唯一の残された希望だ」と投稿した。

 イスラエル軍は28日、ハンユニスのアマル病院近くで2日連続の空爆を実施した。パレスチナ赤新月社によると、計31人が死亡した。病院の敷地内に避難していた住民も犠牲になったという。ガザ当局によると、イスラエルが避難先に指定しているラファの共同住宅も空爆され、20人が死亡した。

 一方、イスラエル軍は28日、100人以上が死亡した中部のマガジ難民キャンプへの24日の空爆について、爆弾の不適切な使用によって多くの市民を殺害したとして「遺憾に思う」との声明を出した。初期調査では、標的の近くにある建物まで空爆したという。

 イスラエル軍兵士の死者は28日、500人を超えた。発表によるとガザ地上侵攻で167人、ハマスによる10月7日の越境攻撃で274人が死亡。他にレバノン南部拠点のイスラム教シーア派組織ヒズボラに殺害された人数なども含む。ヒズボラとの間では、イスラエル北部の国境付近での戦闘が続く。イスラエル軍は28日、レバノン南部を「広範囲に」空爆したと発表。ヒズボラは同日、イスラエルに向かって50発のロケット弾やミサイルを発射した模様だ。

 国連人権高等弁務官事務所は28日、10月7日以降、ヨルダン川西岸でパレスチナ人の状況が「急速に悪化している」との報告書をまとめた。イスラエルは西岸でも武装パレスチナ人の取り締まりを進めているが、報告書はイスラエル軍が「不必要な力の行使と差別的な移動制限」を実施していると指摘。12月27日までに79人の子どもを含む約300人のパレスチナ人が死亡したと指摘した。【エルサレム三木幸治】

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