廃棄物処理施設の車庫の一部を勝手に休憩場所に改造したなどとして、奈良県桜井市は26日、環境部業務課の男性職員2人を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。
市によると、2人はごみ収集などを担当する49歳と43歳。改造したのは、車体を裏側から点検できるよう車庫の地面に空けられた「ピット」と呼ばれる細長い穴(幅約1・5メートル、長さ約5メートル、深さ約1・2メートル)。
2人は今年3月ごろから秋にかけ、「市グリーンパーク」(同市浅古)の普段使われていない車庫のピットに棚や液晶モニター、扇風機などの私物を持ち込み、昼休みや待機時間の休憩場所として利用していたとされる。
市によると、ピットの底や側面に段ボールを敷いて電気コードも引き、ピットをふさぐ木製のふたで隠していた。敷地内には業務員控室が設けられているが、2人は市の調査に「休憩できる場所がなかった」などと話しているという。
市は「定められた待機場所(業務員控室)を離れて、市の施設を私的に利用したのは、公務員としての重大な義務違反」と説明している。【望月靖祥】