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「詐欺ですよね」 高齢女性の自宅へ同行、電話で特殊詐欺を撃退


 「詐欺ですよね」――。高齢女性の自宅まで同行して特殊詐欺被害を未然に防いだとして、大阪府警吹田署は「セブン―イレブン吹田千里山西5丁目店」の従業員、前国藤(まえくにとう)美奈子さん(56)に感謝状を贈った。女性は店に電子マネーを買いに来たが、事情を聴いた前国藤さんがだまされていると看破。女性の自宅まで同行し、詐欺グループからの電話を撃退したという。

コンビニ店員に吹田署が感謝状

 吹田署や前国藤さんによると、11月9日夕、店に来た女性が「5万円のプリペイドカードはどうやって買うの?」と前国藤さんに尋ねた。自宅のパソコン画面に「ウイルスに感染した」と表示され、同じ画面にあった「サポートセンター」へ電話すると、男性から電子マネーを購入するよう指示されたという。

 府警などから啓発されていた、パソコントラブルと見せかけて電子マネーの購入を求める「サポート詐欺」のパターンと一致していたため、前国藤さんは「詐欺ですよ」と女性に助言。女性に頼まれ、自宅まで同行した。

 女性宅に着くと、パソコンから警報音が鳴っており、固定電話が通話中のままに。前国藤さんが受話器を取り、「詐欺ですよね」と強気で迫ると、片言の外国人風の話し方の男性が「あなたの夫は警察官か、息子は警察官か」などと尋ねてきて、外国語で何か言った後に電話が切られた。

 吹田署はサポート詐欺だとみており、わざわざ女性宅まで赴いて対応した前国藤さんの行動をたたえた。前国藤さんは「警察や本社による特殊詐欺の啓発が役に立った。女性がだまされないで良かった」と話している。女性は後日、店にお礼を言いに来たという。

 吹田署管内の特殊詐欺認知件数は2022年が115件と府内で最多。23年も128件(12月19日時点)でワーストとなっている。署によると、「サポート詐欺」の被害が近年目立っているという。

 このため、署は管内約120のコンビニ店にそれぞれ担当警察官を決め、啓発活動に力を入れている。また、「ウイルス感染したパソコン修理 未納料金支払い このカードもレジまでお持ちください」というカードも作製。電子マネー売り場に置き、購入者がこのカードを一緒に持ってくれば、店員にサポート詐欺を疑ってもらうという試みも12月から始めている。【木島諒子】

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