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愛知・碧南市長が5選出馬表明 「旧統一教会と関係」説明避ける


 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりが取り沙汰されている愛知県碧南市の禰宜田(ねぎた)政信市長(72)が25日、来年4月の次期市長選に5選を目指して立候補することを明らかにした。これまで禰宜田氏は「個人の活動」を理由に、教団との関係についてはノーコメントを繰り返している。対立候補はこれを問題視する構えで、旧統一教会が争点となる異例の選挙戦となりそうだ。

 「総仕上げという位置付け。今日まで世界に誇る碧南市を目指してやってきたが、仕掛かり中の大きな案件がいくつか残っている。そういうことを次の4年の中で成し遂げていきたい」

 禰宜田氏は市役所で開いた記者会見で、出馬の理由をこう説明した。

 市議を3期務めた後、2008年に市長選に初当選。2期目以降は対抗馬が現れず無投票で当選を果たし、4期目の現在まで16年間、市政運営を担ってきた。会見では「財政健全度も高く、市民の満足度も上がっている。私としてはそれなりにがんばってこられた」と胸を張った。

 一方で、旧統一教会との関係も指摘されてきた。特に安倍晋三元首相襲撃事件の後、教団と政治との関係に関心が集まると、教団の関連団体が開いたイベントで実行委員長を務めたり、別の関連団体の共同議長を務めたりしていたことが相次いで明らかになった。

 こうした活動について、「個人の政治活動の中でやっていること」として、市政への影響を否定してきた。この日の会見でも「公務としては一切やらないという方針でやってきた」と強調。「市民の皆様には、私が(公務で)やっていることだけを評価していただき、それで無投票が続いているんじゃないかと思っている」と述べた。

 一方、教団との個人的な関係については「個人の信教等に関することは一切発言しない」とするこれまでの主張を崩さなかった。

対立候補「説明が足りない」

 こうした禰宜田氏の姿勢に対し、一足先に市長選への立候補を表明した市議の鈴木良和氏(67)は「市民への説明が足らない」と強調する。

 鈴木氏は会見で「禰宜田市長に対して(報道で)宗教的な話が出た後、市民から『心配だ』と電話をいただいた」と明かし、出馬を決めた理由の一つに、禰宜田氏に対する市民の不信感があるとした。禰宜田氏と教団との関係について自身が知ったのも、安倍元首相襲撃事件の後の報道だったといい、「自分のように知らなかった市民は多いと思う」。

 そして「問題が出たときに辞職して民意を問うべきだった」と述べ、選挙戦の争点にしていく考えを示した。

 碧南市長選をめぐっては、ほかにも立候補の動きがある。

「しっかり説明を」「逆にモヤモヤ」

 禰宜田氏と旧統一教会との関係について、有権者はどう思っているのだろうか。

 60代の主婦は「一期目の選挙の時、『教団との関係は絶った』と聞いていたから、今も続いていると報道で知って驚いている」と話す。

 「公務とは関係ない」とする禰宜田氏の主張については、「確かに個人の活動かもしれないけれど、同じ一人の人なのだから、市長としての立場と全く別という訳にはいかないんじゃないでしょうか。出馬する以上は、しっかり説明してほしいですね」と注文した。

 一方、子育て中のパート女性(38)は「確かに(信教は)個人の自由だし、周りで(教団の)被害を受けている人もいない。暮らしに何も影響はないので、あえて説明しなくてもいいのかなという気もする」と一定の理解を示す。だが、「これだけ報道されて問題になっている以上、答えてくれた方が印象はいいんじゃないかな。隠されると逆にモヤモヤしちゃいますよね」

 20代の会社員男性は、禰宜田氏と教団との関係について「そうなんですか。初めて聞きました。えー」と驚いた表情。「うーん」と考え、言葉を選びながら、「説明していないならした方がいいと思います。しないと逆に怪しいかなって」【町田結子】

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