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奈良・国道土砂崩れ 地中から熱反応 和歌山の70代の車か


 奈良県下北山村の国道169号で23日夜、土砂崩れが発生し、付近を走っていた軽乗用車が巻き込まれた。50代の男性が車内に一時閉じ込められ、約7時間半後に救出された。男性は足を負傷したが、命に別条はない。地元消防によると、赤外線カメラによる熱反応などから別の車1台が土砂に埋まっている可能性が高い。

 奈良県警吉野署には24日朝、和歌山県に住む70代男性の娘から「父親と連絡が取れない」との相談が寄せられた。家族の説明から、この男性は釣りに行くために車で三重県に向かい、現場を通ったとみられる。

 県警と消防が関連を調べているが、現場周辺では2次災害の恐れがあるとしてこの日早朝から捜索を中断している。安全を確保したうえで活動を再開する方針だ。

 現場は三重県境に近い山間部で片側1車線になっている。周辺では5月、豪雨による土砂崩れが発生。奈良県は復旧工事を予定し、斜面には土砂の崩落を防ぐ防護柵を設置したうえで片側交互通行にしていた。斜面の反対側は池原ダムの貯水池がある。

 県警などによると、23日午後8時55分ごろ、国道脇の山の斜面が幅約20~30メートルにわたって崩落し、土砂(高さ約5メートル)が道路を塞いだ。軽乗用車の前部が土砂に埋まった。

 発生直後、軽乗用車の後続車の運転手が「土砂崩れで車が巻き込まれた」と110番。この運転手が軽乗用車に近づいて安否を確認すると、負傷した男性が「自分の前を複数の車が連なるように走っていた。巻き込まれた可能性がある」と説明したという。

 軽乗用車から離れた土砂の中から白煙が立ち上がっており、地元消防が赤外線カメラで調べた結果、付近の1カ所で熱反応を確認。車がもう1台巻き込まれた可能性がある。

 一方、現場は通行止めが続いている。2次災害を防ぐ作業の優先で、捜索や復旧活動の難航が予想される。村民の男性(77)は「土砂崩れの対策をもっと強化してほしい。迂回(うかい)路を使うしかなく、生活に影響が出ないか心配だ」と話した。【吉川雄飛、川畑岳志、村瀬達男】

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