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「福来みかん」の爽やかな香り ハンドクリームが人気 茨城


 日本百名山の一つ、筑波山の周辺だけに自生するかんきつ類「福来(ふくれ)みかん」。温州ミカンより小粒で食用には適さないほどの酸味が特徴だが、皮を乾燥させた陳皮は香辛料として重宝されてきた。これを使ったハンドクリームが茨城県内で販売され、人気を集めている。

 商品開発したのは、同県東海村の鈴木さちよさん(55)夫妻が2003年に創業した「鈴木ハーブ研究所」。次女が生後直後からアトピー性皮膚炎に悩まされ治療法を探し求める中で、夫が「納豆のねばねばの中には、優れた保湿成分が含まれているらしい」と聞き付けた。自分たちで納豆から手作りしたりメーカーから成分を分けてもらったりして試行錯誤し、1年がかりで化粧水「納豆ローション」を商品化した。

 夫はスキンケア全般の研究に専念するため鈴木さんが経営を受け継ぎ、天然ハーブを使用した化粧水開発などに幅を広げていった。茨城も被災した東日本大震災以降は「『自分に何かできないか』と地元に貢献したい気持ちが高まった」と特産品を使った商品開発も模索する。その中で、5年ほど前に福来みかんの存在を知った。

 茨城県工業技術センターから技術支援を受け、福来みかんの香りを生かすエキスの配合とクリーム状のなめらかさの両立という難題を解決。フレッシュで爽やかな香りを再現した「福来みかんハンドクリーム」の販売を17年に始めた。「香りに癒やされる。以前はハンドクリームを塗るのが面倒だったけど苦にならなくなりました」などと好評を博す。

 3年前からは、人気に着目した郵便局から「窓口で販売させてほしい」と要望を受け、東海村のNPO法人「まつぼっくり」が運営する障害者就労支援事業所「わーくるほーぷ」の手作り絵はがきとのセット販売(1980円)をスタート。今年は県内の全432局に広がり24年3月28日まで販売している。

 「福来みかんハンドクリーム」は研究所のサイト(https://s-herb.com/specialcare/fukure_hand_cream/)からも購入できる。問い合わせは研究所(0120・32・8633)。【庭木茂視】

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