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官房長官に林氏 地元は林家vs安倍家 関係者「因縁感じるが…」


 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で空席となった官房長官に14日、林芳正前外相が起用された。林氏の出身地でもある地元・山口県下関市といえば、安倍派を率いた安倍晋三元首相の地盤。裏金疑惑が取り沙汰される安倍派の閣僚交代に伴う林氏の登板に、関係者の脳裏にはかつて激しい争いが繰り広げられた先代以来の因縁もよぎる。

 「安倍政権時代に政治献金問題で前任者が辞任した時も、林が農相となった。今回も安倍派絡みでの登板だ。因縁を感じる」。林氏の後援会幹部が明かした。林氏は第3次安倍内閣だった2015年2月、政治献金問題に絡んで辞任した農相の後任を務めている。

 林氏は衆院山口3区(同県宇部市など)の選出だが、衆院小選挙区定数の「10増10減」に伴う区割り見直しで、次期衆院選からは新山口3区(下関市など)での立候補を予定している。

 現山口4区から新3区に再編される下関は、安倍氏の父・故晋太郎元外相が中選挙区制当時から地盤とし、安倍氏も22年の銃撃事件で亡くなるまで現4区で議席を得ていた。一方、林氏の父・故義郎元蔵相も中選挙区制当時は下関が地盤で、両者は激しく対立した。

 23年4月の4区補選では、安倍氏の妻昭恵さんが強く推した後継候補が初当選。ただ、自民党内の調整で新3区の支部長は林氏となるなど、安倍系と林系の対立軸がさまざまな場面で現れることも珍しくない。

 そんな中での林氏の官房長官起用に「因縁」を感じながらも、自民を揺るがす非常事態の沈静化を期待したい気持ちは地元で高まっている。

 この後援会幹部は「林にはプラス。林には自民党がこれ以上傾かないよう、岸田文雄首相を支えてほしい」。30年以上前から林氏を支持しているという、飲食店経営の女性は「(9月の内閣改造で)外相を外されたから『どうなるのだろうか』と思っていた。林さんにとっては『ポスト岸田』を狙う重要な局面に来ている」と語気を強める。

 自民県連関係者は、参院議員から衆院議員へのくら替えなど、将来の「首相候補」として県連が林氏を支援してきた経緯があるといい「今後の情勢次第では、首相と共倒れになるのでは」と懸念を明かす。官房長官への就任が「林氏にとってプラスに働くかは未知数」としながらも「いずれにしても本人の頑張り次第。苦境を乗り越えてほしい」とエールを送る。

 ある自民関係者は「今回の裏金疑惑は安倍派だけの問題でなく、自民全体の危機だ。皆が一つになって林さんを支えて信頼を取り戻していかなければ、本当に党として崩れていく」と危機感をあらわにした。【橋本勝利、大坪菜々美、脇山隆俊】

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