駅のトイレ前で車椅子の男性の顔を蹴った疑い 50代消防司令を逮捕

　JR秋葉原駅（東京都千代田区）で車椅子の20代男性の顔を蹴るなどしたとして、千葉県船橋市消防局北消防署の男性消防司令（59）が暴行容疑で現行犯逮捕されていたことが、警視庁万世橋署への取材で判明した。逮捕は8日。

　万世橋署によると、消防司令は8日午後11時ごろ、秋葉原駅1階の多目的トイレ前で、車椅子に乗った男性の右腕をつかんで引きずり倒し、顔を複数回蹴った疑いで逮捕された。「酒に酔っていて覚えていない」と供述しているという。男性に大きなけがはなかった。

　事件当時、車椅子の男性が多目的トイレに入ろうとしたが、「使用中」の状態が続いて利用できなかったため、駅員を呼んで相談。一緒にドアを開けたところ、中で寝ていた消防司令が出てきて、男性に暴行を加えたという。消防司令は釈放され、万世橋署が任意で捜査している。

　船橋市消防局は、毎日新聞の取材に対し「捜査中のため詳細を確認できていない。事実が確認でき次第、厳正に対処していく」とコメントしている。【加藤昌平】