富田林・2歳児熱中症死、祖母の知人に懲役6年判決 大阪地裁堺支部

　大阪府富田林市で2022年、自宅に置き去りにされた小野優陽（ゆうは）ちゃん（当時2歳）が熱中症で死亡した事件で、保護責任者遺棄致死罪などに問われた無職、桃田（ももだ）貴徳被告（52）の裁判員裁判で、大阪地裁堺支部（藤原美弥子裁判長）は13日、懲役6年（求刑・懲役7年）を言い渡した。

　桃田被告は内縁関係にあった優陽ちゃんの祖母、小野真由美被告（47）＝同罪などで起訴＝と共謀。22年6月27～29日、富田林市の自宅で同居する優陽ちゃんの手足を粘着テープで縛ったうえで、四方に板を張り付けたベビーサークルに放置し、食事や水分の補給、室温の管理をせずに熱中症で死亡させたとして起訴された。

　公判では、桃田被告が優陽ちゃんの保護責任者に当たるかが主な争点となった。検察側は、両被告が養育の煩わしさから虐待をエスカレートさせたと指摘。「桃田被告もベビーサークルを改造するなど、果たした役割は真由美被告と大差ない」と主張していた。弁護側は、真由美被告とは事件前に内縁関係や同居を解消していたと反論。「優陽ちゃんを養育していた認識はない」として無罪を訴えていた。【高木香奈、鈴木拓也】