自民党岸田派は12日、同派でも政治資金パーティー収入を巡る政治資金収支報告書の過少記載があったとみられるとしたNHK報道を受けて「正確な事実関係を把握した上で、適正に処理してまいります」とのコメントを発表した。
NHKは同日午前、安倍派や二階派に加え岸田派でも「派閥が実際に集めた収入より少ない金額が収支報告書に記載されていたとみられる」と報じた。岸田派はこれまで、パーティー収入について20万円超の購入者の情報を記載していなかったとして収支報告書を訂正したが、7日まで会長を務めていた岸田文雄首相は国会答弁で「訂正の報告を受けるまで内容は承知していない」「裏金うんぬんというご指摘は当たらない」などと述べていた。
松野博一官房長官は12日の記者会見で「報道については承知しているが、捜査機関の活動内容に関わる事柄について政府としてお答えすることは差し控える」と述べるにとどめた。自身への裏金疑惑に関しては「私の政治団体についても精査をして、適切に対応してまいりたい」と改めて語った。
自民の梶山弘志幹事長代行は12日の記者会見で「それぞれの派閥が調査をした上で、防止策も含めて説明があるものと思っている」と語った。「党としても記載漏れの再発防止に向けた取り組みを検討してまいりたい」とも言及した。【古川宗、木下訓明、高橋祐貴】
