「がんに効く」うたい無許可販売疑い、姉妹逮捕 「グレーと思った」

　「がんに効く」とうたってヒメマツタケ（アガリクス）を使った医薬品を無許可で販売したなどとして、神奈川県警生活経済課は21日、健康食品製造会社「日本食菌工業」（横浜市神奈川区）のいずれも取締役、宮林由実子（53）と北村真由子（51）の両容疑者を医薬品医療機器法違反（医薬品の無許可販売など）容疑で逮捕した。2020年6月以降、46都道府県の約900人に販売し、計約1億7000万円を売り上げたとみられる。

　逮捕容疑は22年12月～23年2月、50～80代の男女4人に「姫マツタケエキス顆粒（かりゅう）10日間お試しセット」など計10点を計約11万円で販売したなどとしている。県警によると、両容疑者は姉妹で、「医薬品に該当するかはグレーと思っていた」などと容疑を否認している。

　健康食品でも効能や効果をうたえば医薬品にあたる。同社はホームページやチラシで「腫瘍が99％よくなりました」などと宣伝していた。県警は法人としての同社も同じ容疑で書類送検する。【柿崎誠】