池袋暴走事故、遺族が被害届提出 警視庁に自身への殺害予告電話

　東京・池袋で2019年4月に起きた車の暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん（37）は17日、自身に対して危害を加えると予告する電話が警視庁にあったとして、警視庁へ被害届を提出したと明らかにした。

　松永さんによると、警視庁に電話があったのは10月28日昼ごろで、暴力団を名乗る男性からだった。内容は「年のいった人にお金を払わせるのはおかしい。近いうちに松永を殺す」というものだった。16日に被害届を提出し、受理されたという。

　松永さんは事故で妻の真菜さん（当時31歳）と長女莉子ちゃん（当時3歳）を失った。東京地裁は10月27日、車で2人をはねた飯塚幸三受刑者（92）＝自動車運転処罰法違反で有罪が確定＝に約1億4660万円の損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡し、確定した。電話は、この判決を受けたものとみられる。

　松永さんは電話について、賠償金は保険会社から支払われ、飯塚受刑者と直接金銭のやり取りはないと訴えていた。【加藤昌平】