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細田氏急逝、政界に驚き 旧統一教会問題「説明不十分」の声も


 細田博之前衆院議長が10日急逝し、政界に驚きが広がった。約1カ月前に開いた記者会見では、体調不良などを理由に議長辞任を表明する一方、議員活動は継続する意向を表明したばかりだった。政府・与党幹部は、政策通として知られ、要職を歴任した細田氏の功績を振り返り、悼んだ。一方、野党からは世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を巡る細田氏の説明の不十分さを指摘する声も上がった。

 「本当に突然で、残念でならない。常に沈着冷静で、正確な発言をされていた。大変頼りがいがある政治家だった」。自民党最大派閥・清和政策研究会(安倍派)の塩谷立座長は10日、2014年から21年まで派閥会長を務めた細田氏の急逝を悼んだ。細田氏は10月13日の記者会見で、脳梗塞(こうそく)の症状が出たことなどを理由に議長辞任を表明。自民関係者によると、会見後に体調を崩し、東京都内の病院に入院したという。自民幹部は「入退院を繰り返し、昨晩、容体が急変したと聞いている」と語った。

 岸田文雄首相は首相官邸で記者団に「心から哀悼の誠をささげたい」と語り「(私と細田氏は)派閥のトップということでさまざまな意見交換をしたこともある。先輩としてアドバイスいただいたことを思い返している」としのんだ。

 細田氏は04年に小泉政権で官房長官に就任。麻生政権では幹事長を務めるなど自民党の要職も歴任した。政策通として知られ、原発政策の推進や選挙制度改革に尽力した。安倍派の世耕弘成参院幹事長は「政策全般に精通し、特にエネルギー政策や選挙制度については他の追随を許さないくらい豊富な知識をお持ちだった」と振り返った。

 一方、晩年は女性記者へのセクハラ疑惑報道や旧統一教会との関係を巡って厳しい批判にもさらされた。教団関連の会合に8回出席したことを文書で公表したが、1年以上記者会見に応じず、ようやく開いた10月の会見では質問が続く中で会見を打ち切った。立憲民主党の安住淳国対委員長は国会内で記者団に「残念ながら議長に就任してからは旧統一教会の問題やセクハラ問題などでなかなか会見を開かなかった。もう少し立法府の最高責任者として説明責任は果たしてほしかった」。国民民主党の玉木雄一郎代表も「少しすっきりしない形で終わってしまったなというのが正直な印象だ」と語った。

 地元・島根県の丸山達也知事は10日、島根県庁で記者団に「今後もふるさと島根の発展のためにご指導いただけるものと思っていただけに本当に残念でならない」と述べた。自民党島根県連の絲原(いとはら)徳康幹事長は「これまでふるさとの発展のために長年ご尽力をいただいたことに心から感謝を申し上げる」と話した。細田氏は、次期衆院選への対応や旧統一教会との関係などについて10月28日に地元・島根で説明する予定だったが、体調不良を理由に延期されていた。絲原氏は「自ら説明をいただければ県民もある程度理解、納得はできると考えていた」と語った。【畠山嵩、安部志帆子、目野創、松原隼斗】

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