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自動車盗全国ワーストの千葉 被害車両の8割は施錠された車


 全国的にも自動車の盗難被害が多い千葉県内で今年、昨年を上回るペースで自動車盗難が発生している。県警によると、9月末までの認知件数は昨年同期より66件多い557件に上り、全国ワーストとなっている。盗難には特殊な機器が用いられることもあり、被害車両の約8割は施錠されていたという。県警は二重三重の盗難対策を呼びかけている。【近森歌音】

 千葉県の自動車盗難認知件数は過去5年、全国ワースト3位以内で推移し、2021年には759件で全国最多だった。県警は県内で自動車盗が多発する理由について(1)高速道路網が発達するなど交通の便が良い(2)車を保管・解体するヤードが数多く存在する(3)解体した車の部品を輸出するための港がある――と分析する。

 今年9月末までの地域別の被害件数は多い順に、千葉市108台▽柏市53台▽野田市39台▽市原市34台▽成田市28台――となっている。車種別では海外でも人気が高いランドクルーザーやレクサスなどの高級車のほか、プリウスなどのハイブリッドカーが狙われやすいという。

 「施錠をしているから」と安心することはできない。自動車を制御する車内のシステムに侵入してロック解除やエンジンの始動を可能にする「CANインベーダー」や、キーや車から出る微弱な電波を増幅して誤作動させる「リレーアタック」など、特殊な機器を使って盗み出す手口が横行している。

 県警は埼玉県警と協力して7月、電波を発する機器を使って無免許で無線局を開設したとして、電波法違反容疑でコロンビア国籍の男性を逮捕した。リレーアタックに使用したとみて、窃盗目的での無線機器使用に初めて同法を適用した。

5~10分で盗まれ、数日以内に海外へ

 一方、自動車盗は複数のグループが結託し、実行役、搬送役、解体役などに分かれて組織的に行われていることが明らかになっている。ターゲットにされると、5~10分ほどで車が盗まれ、翌日には解体されて数日以内に海外へ輸出されてしまうなど、犯行がハイテク化、スピード化、広域化している。

 被害防止には複数の盗難対策が必要だ。県警はハンドルが回らないようにする「ハンドルロック」などの物理的な対策に加え、駐車場所への防犯カメラの設置も推奨している。

 宮沢忠孝本部長は「目に見える対策は犯人に犯行を思いとどまらせる効果も期待できる。短時間の駐車でも確実に施錠してほしい」と話している。

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