31日午後1時10分ごろ、埼玉県戸田市本町1の「戸田中央総合病院」から「大きな音がした」という110番があった。捜査関係者によると、少なくとも40代の男性医師と60代の男性患者の2人がけがをしたとみられる。
埼玉県警は発砲事件の可能性があるとみて捜査しているが、現場から不審な人物が逃走。病院から北に約1・3キロ離れた同県蕨市中央5の蕨郵便局に立てこもった。拳銃を所持しているとみられ、県警によると、郵便局でも1発、発砲音が聞こえたという情報がある。蕨郵便局職員のうち、20代と30代の女性職員の所在が確認できていないという。
蕨郵便局の近くに住む男性（85）は「午後3時前に外出先から帰宅したら家のそばに規制線が張られていて通れなくなっていた。警察官に『拳銃を持った人物が郵便局に立てこもっているから近づかないでください』と言われて驚いた。裏手に回ってなんとか自宅には入れたが、すぐ近くなので不安です」と話した。
ホームページによると、戸田中央総合病院は首都圏を中心に29の病院を運営する「戸田中央メディカルケアグループ」の基幹病院で、1962年開設。A～E館の病棟からなり、病床数は計517床。病院によると、発砲があったのは、耳鼻咽喉（いんこう）科や小児科、形成外科、皮膚科などが入っているC館という。【安達恒太郎】
