東京・歌舞伎町の大久保公園（新宿区）周辺で知人女性に売春行為をさせたとして、警視庁保安課は27日、京都市中京区壬生神明町1、無職、根本哲容疑者（27）を売春防止法違反（客待ち）容疑で逮捕したと発表した。根本容疑者は「『立ちんぼ』をやれば稼げる。大久保公園でやろう」と女性に持ちかけていたという。
逮捕容疑は10月16日午後9時～同9時半ごろ、都内在住の女性（28）を大久保公園周辺のビル敷地内に立たせ、売春目的で客待ちをさせたとしている。女性はこの日、客待ちの疑いで現行犯逮捕された。いずれも容疑を認めているという。
保安課によると、根本容疑者は2022年9月ごろ、デートなどの見返りに金銭を受け取る「パパ活」の相手を募集していた女性とSNS（ネット交流サービス）で知り合い、売春を持ちかけた。当初は売り上げを折半していたが、半年を過ぎたころから、根本容疑者が全額を独占するようになったという。女性から1500万円以上を受け取っていたとみられる。
女性は当初、関西地方などで売春行為をしていたが、9月上旬以降は大久保公園周辺で客待ちをするようになったという。根本容疑者が「稼ぎが少ない」と暴力を振るうこともあったといい、保安課は女性が逆らえない心理状態にあったとみている。
大久保公園周辺、2カ月で女性60人検挙
また、保安課は大久保公園周辺での取り締まり状況について、強化した9月から10月26日までの2カ月弱で女性60人を客待ちの疑いで逮捕したと発表した。今年の検挙者数は既に105人に上っており、22年の1年間を54人上回っている。
大久保公園周辺で売春の客待ちをする女性は「立ちんぼ」などと呼ばれ近年問題化しており、歌舞伎町に多くあるホストクラブなどでの遊興費を稼ぐ目的の女性も多いとされる。【加藤昌平】
