練炭で東京・足立の寺の住職殺害か 霊園開発会社役員ら2人逮捕へ

　東京都足立区の寺院「源証寺」の住職を殺害したとして、警視庁捜査1課は7日、千葉県鎌ケ谷市の霊園開発会社の役員ら2人を殺人容疑で逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。寺の地下にある納骨堂に練炭を大量に置き、一酸化炭素中毒死させたとみられる。

　開発会社は源証寺内にある霊園の開発や、墓石の営業管理を担っていたとされ、捜査1課は何らかのトラブルがあったとみて調べる。

　捜査関係者によると、2人は7月22日夜、源証寺の地下にある納骨堂に侵入し、火の付いた練炭約30個を持ち込んで一酸化炭素を充満させ、翌23日朝に納骨堂に入った住職の大谷忍昌（しのまさ）さん（当時70歳）を一酸化炭素中毒で殺害した疑いが持たれている。

　大谷さんは23日午前8時半ごろ、地下の納骨堂に下りた直後に倒れた。大谷さんは意識不明の重体で病院に搬送されたが、その後死亡した。地上にある納骨堂への入り口そばにいた大谷さんの妻や娘も病院へ運ばれた。

　捜査1課は、2人が事前に納骨堂の構造や、大谷さんが納骨堂内に入る日時を把握していた可能性が高いとみて調べている。【木原真希、岩崎歩、菅健吾】