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LRT開業1カ月、すでに事故3件 乗用車との接触、対策は?


 LRTと乗用車の接触事故が、開業から1カ月で既に3件発生した。県警などは、交通環境の変化に車の運転手が適応し切れていないことも原因の一つとみており、関係機関と合同で現場を確認するなどして対策を講じる考えだ。

 「電車が参ります。ご注意ください」。29日昼過ぎ、9月1日に発生した1件目の事故があった停留場「清原地区市民センター前」付近を訪れると、警告アナウンスとともにLRTが静かに近寄ってきた。事故当時、LRTは乗用車は同じ進行方向に走り、乗用車が右折する際に接触した。県警などによると、乗用車側が右折禁止の道路上で誤って右に曲がろうとした際に十分に周囲を確認しなかった可能性があるという。

 2件目は、同5日に停留場「宇都宮駅東口」近くの信号機のある交差点で発生。直進の乗用車と右から来たLRTが衝突した。赤信号と同時に直進か左折の信号が出る場合がある場所で、直進の信号が出ていない状況で乗用車が直進した可能性がある。元々、乗用車から見て右側にはLRTの軌道はなく、開業によりLRTが右から走って来るようになった。3件目は同17日、LRTの軌道に隣接する導流帯(ゼブラゾーン)から、軌道上に侵入していた乗用車のドアミラーが並走するLRTと接触した。

 県警交通部の幹部は「事故は想定していたが、この短期間で重なるとは思わなかった」と漏らす。「いずれのケースも従来通りの交通ルールを守っていれば防げる事故」としたうえで、「これまで路面電車が走っていなかった地域。交通環境の変化が認識されておらず、運転手が注意できていない現状も一因」と分析。運転手側に粘り強く交通ルールの徹底を注意喚起するのと同時に、LRTが一緒に走る環境になったことで、「より慎重に運転してもらう必要があることを周知していくしかない」と広報活動に注力する。

 県警は事故の多発を深刻に受け止め、2件目の事故発生3日後にも緊急対策会議を開いた。10月にも関係者で3件目の事故現場を見た後に対策会議を開くという。

 宇都宮ライトレールの担当者は「車とLRTの両者に注意が必要だった」と話す。事故後に改めて、運転士に事故現場の共有や、運転中に事故を予測して警笛を鳴らすといった「防衛運転」の徹底を呼び掛けているという。 【今里茉莉奈】

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