4年前の小6不登校、重大事態認定 いじめ「確認できず」 愛知

　愛知県大口町教育委員会は27日、2019年に不登校になった当時小学6年の児童について、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定し、第三者委員会を設置すると発表した。来月にも第1回の会合を開き、学校側の対応などについて調べる。

　町教委によると、19年4月、児童は小学校の昇降口で同級生ににらまれ、同6月には手をつねられた。児童は同7～10月に30日以上欠席した。学校側は当時、両親からの申し出を受け、児童らから聞き取り調査をしたが、事実を確認できなかったなどとして重大事態としなかった。

　しかし文部科学省は22年9月、「保護者から申し出があれば、他の事由にかかわらず（第三者委を設置して）調査すべき」と指導。町教委は一転し、児童の欠席日数が国の指針で目安とされる「年間30日」を超えているとして重大事態と認定した。ただ、いじめについては「確認できていない」としている。

　町教委の担当課は「（調査に至るまで）時間はかかったが放置していたわけではない。第三者委で事実が明らかになれば」としている。【藤顕一郎】