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青葉被告、無表情で「死ね」 現場生還の社員が証言 京アニ公判


 36人が犠牲になった2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第10回公判が27日、京都地裁であり、現場にいた社員2人が初めて証人尋問に臨んだ。社員は「男が『死ね』と言って火を付けた。オレンジ色の炎が床から天井まで上がり、(社員の)3人を包んでいくのが見えた」と緊迫した様子を語った。

 青葉被告は3階建ての京アニ第1スタジオ(京都市伏見区)の正面出入り口から建物内に侵入。3階まで続くらせん階段付近に放火したとされる。1階にいた社員2人が検察側の証人として出廷した。

 自席で仕事をしていた20代の社員は「『ドン、ドン、ドン』という足音がしたので視線を上げると、知らない男の人がらせん階段の横に立っていた」と説明。この男性は赤いTシャツにジーパン姿。直後にバケツに入った液体をまき、無表情で「死ね」と叫びながらライターで火を付けたと証言した。液体はガソリンと判明しているが、この社員も上半身にかけられたという。

 オレンジ色の炎が一気に天井まで上がり、別の社員3人を包んでいくのを目撃。「このままでは死んでしまう」と考え、1階奥にあるトイレに逃げ込んだ。屋外にいた人に小窓を外してもらい、他の社員2人と共に外に引っ張り出されて避難したという。この社員は「当時は気が動転していた」と振り返った。

 「室内が真っ白になるくらいまぶしく光った。ガソリンの臭いと熱風が届いた」。1階にいた30代の社員も火が放たれた直後の様子を語った。

 この社員はらせん階段とは別の階段を使って2階に上がり、「火事だ。逃げろ」と叫んだ。押し寄せる煙で呼吸できず意識がもうろうとなる中、2階の窓枠につかまりながら地上に飛び降りた。

 外から見たスタジオは1階の窓から大量の煙があふれ出ており、ガラスが割れる音や何かが破裂する音も聞こえた。「1階は壊滅的だと思った。目の前の負傷者を助けなければと思い、肩を貸した」と語った。【久保聡、千金良航太郎】

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