核使用なら「北朝鮮政権終わらせる」 韓国大統領、国軍の日演説

　韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は26日、「国軍の日」（10月1日）の記念式典で演説し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を「世界平和への重大な挑戦だ」と批判した。26日、ソウル市中心部では大規模な軍事パレードが行われた。市内での実施は2013年以来、10年ぶり。韓国の国防力を誇示し、北朝鮮への強硬姿勢を示した。

　尹氏は演説で「（韓国軍が）絶え間ない北朝鮮の挑発に対抗して国を守ることで、目覚ましい経済発展の土台ができた」と強調。一方、「北朝鮮が核兵器開発に執着している間、北朝鮮の住民の苦痛はさらに増し、人権弾圧が続いている」と非難した。

　また、北朝鮮が核を使用した場合は「韓米同盟の圧倒的な対応を通じて北朝鮮政権を終わらせる」と強くけん制した。式典では、国産の長距離地対空ミサイル「L－SAM」など最新兵器が披露された。

軍事パレード　大統領の参加は初

　尹氏はソウル市内での軍事パレードにも出席した。大統領の参加は初めて。約4000人の兵士が行進し、装甲車などが登場。市民らが沿道で韓国の国旗を振り、歓声を送った。【ソウル日下部元美】