死亡男性の部屋から現金不明 警官が盗んだ疑いや紛失を視野に捜査

　大阪府警は22日、高齢男性が死亡していたマンションから見つかった現金3万円が所在不明となり、遺族に謝罪したと発表した。部屋に臨場した警察官らが盗んだ可能性や紛失も視野に調べている。

　府警刑事総務課によると7月30日午後、大阪市浪速区のマンション一室で、管理人の通報を受けた浪速署員らが、80代の独居男性の白骨遺体を見つけた。午後4時ごろ、部屋にあったカバンの中身に現金11万円入りの封筒を確認。他の貴重品と一緒にビニール袋に入れて署に運び保管したが、31日午前1時ごろ、署員が封筒に8万円しかないことに気づいた。

　府警は、署で保管した部屋を行き来した署員らを含む18人に不明になった経緯を聞いたが、全員が「分からない」と答えているという。ビニール袋は署に運び込まれるまでは男性宅の玄関前の廊下に置かれ、署員が十数分間、その場を離れたこともあったが、防犯カメラの映像を調べたところ何者かが盗んだ形跡はなかったという。【土田暁彦】