東芝TOB、78.65％が応募で成立へ 年内にも非上場化

　東芝は21日、日本産業パートナーズ（JIP）などの国内企業連合による株式公開買い付け（TOB）に対し、議決権ベースで78・65％の応募があり、TOBが成立したと発表した。東芝は早ければ年内にも非上場化し、74年間の上場の歴史に幕を閉じる。

　TOBは8月8日から9月20日まで実施。成立の条件は66・7％以上の応募としていた。東芝は11月下旬をめどに臨時株主総会を開き、TOBに応募しなかった株式を併合する議案を諮り、可決されれば年内にも上場廃止となる。

　東芝は2015年に発覚した不正会計問題や、米原発事業での巨額損失などで経営危機に陥った。危機を脱するため複数の海外ファンドを対象に増資をしたが、経営に介入する「物言う株主」が発言力を持つようになり、経営の混乱を招いた。非上場化により、今後はJIP陣営のもとで経営体制の安定化と事業の立て直しを目指す。【平塚裕介】