サンテレビ（神戸市）で14日夜に生中継されたプロ野球阪神―巨人戦の平均世帯視聴率が、関西地区で20・8％だったことがビデオリサーチの調査で分かった。阪神がセ・リーグで18年ぶり6回目の優勝を決めた試合で、地上波では同局のみの放送。瞬間最高視聴率は29・0％で、岡田彰布監督が胴上げされる直前の午後8時51分だった。
同局の阪神戦放送は1969年の開局当初からの名物で、試合開始から終了までの「完全中継」で知られる。今回、ビデオリサーチの統計がある97年以降では、同局の中継で最高の平均視聴率を記録した。これまでは2003年7月5日のヤクルト戦（17・5％）が最高だった。
同局は14日、中継を担うこの日に優勝を決めてほしいと、X（ツイッター）の公式アカウントで「＃サンテレビで決めてくれ」と投稿。03年の優勝時と同じ湯浅明彦アナウンサーが実況を担当した。阪神がリーグ優勝を決め、湯浅アナが今年7月に死去した横田慎太郎さんに「あなたのことは一生、忘れません」と呼びかけると、Xでは「名実況や」「泣いてまうわ」と感動の声が広がった。
今回の中継は開局以来、通算3661試合目（公式戦のみ）。これまでの最長の放送は92年9月11日ヤクルト戦の6時間41分だった。サンテレビは兵庫県、大阪府、京都府の一部地域などで視聴できる。ビデオリサーチによる関西地区の視聴率調査は、サンテレビを視聴できないエリアも含む。【谷口豪】
