starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

英元陸軍大将 「ウクライナの勝利は25年までには可能」


 英国のリチャード・バロンズ元陸軍大将が、ロシアに侵攻されるウクライナの反転攻勢について、「勝利は2025年までには可能」と予想する論考を、3日付英紙「フィナンシャル・タイムズ」(電子版)に寄稿した。戦力を充実させるのに時間がかかるため、早期の戦果を期待すべきでないとしている。

 ウクライナ軍は6月上旬の反転攻勢開始後、地雷原などに阻まれ、ロシア軍の主要な防衛線を突破できていない。だが8月28日にウクライナ南部ザポロジエ州の集落ロボティネを奪還したと発表するなど、一定程度の成果は挙げている。

 バロンズ氏はウクライナ軍の反転攻勢について「周到に準備された防御を崩すことの難しさを示すと同時に、それが可能であることも示した」と評価。ウクライナ軍の現状について「領空の3分の1を防衛することができるが、十分強力な空軍を再編するには2024年半ばまではかかるだろう」と分析した。また地雷除去のための装備が不足しており、これらの整備を23年中に終えることはできないとの見立てを述べた。

 バロンズ氏は今後の戦況について、ロシア軍との戦力に差がつかない限り、こうちゃく状態が続くと指摘。「十分な手段を確保する前に戦果を求めてはいけない」と忠告した。ウクライナ軍が、持続可能な兵力と弾薬の範囲内で圧力をかけ続ければ、「前線に釘付けとなったロシア軍は消耗するだろう」と予想した。

 またロシアの黒海艦隊がウクライナ国内へのミサイル攻撃の中核を担い、ウクライナ産穀物の輸出の障害にもなっているとの見方を示す。そのうえでウクライナ軍のミサイルや小型無人船で、こうした艦隊を無力化する必要があるとした。

 バロンズ氏は戦況の決定的な鍵を握るのは、ウクライナと西側諸国の軍事産業だと指摘。こうした産業の「生産ラインの拡張で大量の弾薬が到着するのが2024年半ば以降」と予測。「当初の期待よりも時間も費用もかかるが、西側諸国はさらに強く支援する必要がある」と述べた。【ブリュッセル宮川裕章】

    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.