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白神山地の入山禁止緩和を ジャーナリストの佐藤昌明さんが講演


 秋田、青森両県にまたがる世界自然遺産・白神山地の「核心地域」への入山を巡り、フリージャーナリスト、佐藤昌明さん(68)=仙台市=が2日、秋田県大館市で講演した。佐藤さんは「原則禁止」とされている秋田側の入山について「ガイド付きの届け出制」への見直しを提案。来場者が聴き入った。

 佐藤さんは秋田市と県北4市町で講演し、この日が最終回。聴衆は自然保護団体の関係者や一般市民ら5会場で計約100人を数えたといい「入山禁止緩和に向け、手応えを感じた」と振り返った。

 白神山地は遺産登録されたものの、入山者が激減し、秋田側の「入山禁止」のイメージが定着して周辺市町の過疎化に拍車がかかっている。現状を憂う佐藤さんは、白神山地が遺産登録から今年で30年となるのに合わせ、昨年9月以降、入山禁止の緩和を求める講演会を開いてきた。

 「核心地域」への入山を巡っては、青森側は「届け出制」で許可している。佐藤さんが緩和を訴える根拠としているのは、2014年3月に専門家で構成する白神山地世界遺産地域科学委員会が示した「青森側も秋田側も届け出制にして生態系に影響を与えることはない」とする見解だ。

 講演では「自然の推移に委ねるべきだ」との異論も一部にあった半面、質疑を通して入山禁止の弊害に関心を示す人も少なくなく、佐藤さんの考えに賛同する向きも目立った。

 大館市で講演を聴いた大の登山ファンという80代の女性は、取材に「白神山地にも何度も登ってきた。若い人たちに知ってもらう意味でも佐藤さんの訴えに賛成できる」。佐藤さんは「秋田側の首長や県議が入山禁止の緩和について理解を示す声を上げていることも心強い」と語った。

 佐藤さんは、今回の講演会の報告会を12月2日、青森県の弘前市民会館で開く予定だ。【田村彦志】

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