「ロシアは反対派殺害の歴史」 プリゴジン氏死亡でアメリカ報道官

　米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は29日の記者会見で、自家用ジェット機の墜落でロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏が死亡したことに関し「クレムリン（ロシア大統領府）には反対派を殺害してきた長い歴史がある」と指摘した。その上で「何が起きたかは明白だ」と述べ、ロシア政府がプリゴジン氏の死亡に関与した可能性を示唆した。

　ジャンピエール氏は、プリゴジン氏が6月下旬にワグネルを率いてロシア政府に対して反乱を起こしたことから「殺害された」と説明。「予想されていたことだ」と語った。プリゴジン氏の死亡に関する米政府の新たな評価は示さなかった。

　プリゴジン氏が乗った自家用ジェット機は23日、ロシア西部トベリ州で墜落。搭乗していた10人全員が死亡した。米メディアは、ジェット機に爆発物が仕掛けられた可能性があるとする米当局者らの見方を伝えている。【ワシントン鈴木一生】