任期満了に伴い27日に投開票された千葉県八街市議選（定数20）で、アイドルグループ「EE JUMP」元メンバーの後藤祐樹氏（37）が初当選した。後藤氏は、アイドルグループ「モーニング娘。」元メンバーで「ゴマキ」の愛称で知られる後藤真希さんの弟。当選から一夜明けた28日、同市で記者会見し「まちを変えていきたい。当選がゴールでなく、4年間で自分自身が掲げた目標を達成して市民に恩返ししたい」と抱負を述べた。
同市議選には24人が立候補。無所属の後藤氏は1415票で、公明党の新人と並ぶ2位で当選した。後藤氏は「まず交通の整備に取り組みたい。市内で起きた飲酒運転で小学生が亡くなる事故から2年が過ぎたが、横断歩道やガードレールの設置はまだ完全ではない。高齢者や小さな子どもが安全・安心に（道路を）渡れるように変えていきたい」と述べた。市税収入を増やすため、県外企業の誘致に取り組む考えも示した。
東京都出身の後藤氏は2018年3月、仕事の関係で同市に移り住み、現在は同市内で清掃会社を経営する。市議選には初めての立候補で「（選挙は）右も左もわからず不安だった。市民に声を届け、声を聞く1週間だった。たくさんの人に応援してもらっていることを実感した」と振り返った。
07年に強盗傷害事件を起こしたとして、懲役5年6月の実刑判決を受けた。後藤氏は「過去のことは真摯（しんし）に受け止めなければいけない。事件のこともあったので、こんなにたくさんの支持があるとは思っていなくて身が引き締まる。良くも悪くも知名度がある。4年間で結果を出していかないと皆さんを裏切る形になる」と語った。【中村宰和】
