埼玉県警は25日、知人の20代女性のクレジットカード情報を無断利用して通販サイトで買い物をしたなどとして、大宮署地域課の男性巡査（28）を詐欺と住居侵入容疑で書類送検した。同日付で懲戒免職とする処分を発表した。他に県警の警察官2人を処分したことが県警幹部への取材で判明した。【田原拓郎】
巡査の書類送検容疑は5月2日、さいたま市の女性の自宅に侵入して同居人になりすまし、注文したスマートフォン1台（16万円相当）を宅配業者から受け取ったとしている。
県警によると、巡査は容疑を認め、「パチンコの借金返済のためにスマートフォンを転売しようとした」という趣旨の供述をしている。当時、女性と不倫関係にあり、女性宅に自由に出入りできる状態だったという。女性が県警に「クレジットカードが使われている」と相談し発覚した。
佐藤首席監察官は「被害関係者および県民の皆様に深くお詫びする。職員に対する職務倫理教養を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。
また、県警幹部によると、西入間署交通課の30代の男性巡査部長が4月下旬に狭山市内の駐輪場で自転車を盗んだとして、窃盗容疑で書類送検された。「酒を飲んだ帰りに盗んで乗った」という趣旨の説明をしたという。減給100分の10（3カ月）の懲戒処分となった。
県警捜査2課の30代男性警部補は6月に電車内で10代の女子高校生を盗撮したとして、25日に県迷惑行為防止条例違反容疑で書類送検された。容疑を認めているという。本部長訓戒の処分を受け、辞職した。
県警は私的な行為に関する懲戒処分の公表対象を「停職以上」としている。巡査部長と警部補の処分については正式に公表しなかった。
